DCIMの構成要素とは? ~データセンターインフラを最適化する為の重要要素

K-Iwasaki

弊社のブログでは「DCIM(データセンターインフラ管理)」とは何か?データセンターのファシリティインフラを管理していくうえで、BMSやNMSなどと異なるDCIMのカバー領域とその目的、必要性について、何度か解説してきました。しかし、それを間違って理解されている方は未だに存在します。そこで今回は「DCIMの構成要素」という側面からDCIMの本質について解説したいと思います。

※ ちなみに当ブログ記事は、弊社が国内唯一のソリューションパートナーとして展開するSunbird社の記事をベースに、アレンジした内容となっています。

構成要素1:電源・環境監視

データセンターの可用性を支え、同時に無駄のない効率的な設備を維持する為に必要な、電源管理・環境監視機能については言うまでもなくDCIMの基本機能のひとつです。これは複数のデータセンターの監視・アラートと計測データの収集・分析を行います。

構成要素2:完全な資産情報管理

ラック、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器などのインベントリが持つあらゆる情報を集中管理する資産情報管理もDCIMとしてなくてはならない機能です。資産管理では、機器のスペック情報、シリアル番号・IPアドレス・ホスト名などの機器固有の情報、契約情報、位置情報、ネットワークや電源の接続情報、さらには仮想マシンやアプリケーション情報に至るまで、必要なすべての情報を完璧に網羅しています。

構成要素3:データの可視化、分析、レポート

DCIMはただ単にあらゆる種類のデータを集めただけのデータベースではありません。集めたデータをいかにユーザの手を煩わさずにわかりやすく可視化することで、運用担当者にそのデータの価値を実用的なものに変えます。ようするにいかに収集データを利活用できるかの仕組みを備えているかがDCIMの価値を左右します。具体的には、ダッシュボード、トレンドチャート、レポート、フロアプラン(2D/3D)、ラック立面図、ステータスごとの色分け表示などで可視化されます。

構成要素4:変更とワークフローの管理

DCIMは使いやすいGUIを備えた単なる統合データベースではありません。今現在管理しているデータベースをもとに、次のインフラ計画を立てたり、体系的なワークフローを管理する機能を内蔵しています。また、全ての作業の監査証跡管理や、チケッティング管理などもサポートしています。ワークフローまでを一元的に行うことで、システムの多重管理による無駄を排除し、正確なDCIMデータベースを常に維持し、運用の生産性を高めます。

構成要素5:パワーチェーンとデータネットワークの物理的配線接続管理

複雑に絡み合った配線の接続情報管理は、Excelなどの台帳管理では困難です。DCIMではパワーチェーンとケーブル/データネットワーク全体にわたるすべての物理接続を追跡します。適切な配線管理をするうえで重要なポイントは、ポートとポートをシステム上で接続する際に、物理的・論理的に接続可能かどうかをシステムが検証・自動判別できる機能を持っているかどうかです。これが無いと、現場ではありえない接続(例:コネクタ形状が異なる、通信レートが異なる、電圧が異なる、等)が登録されてしまい、データベースは意味のない物になってしまいます。適切な配線管理をすることで、トラブルシューティングとメンテナンスを簡素化し、可用性と省人化レベルを高めます。

構成要素6:包括的なテンプレート・ライブラリ

DCIMを導入する目的のひとつは運用を簡素化し、省人化する事です。そこで優れたDCIMソフトウェアでは、市場に出回っている機器のカタログ情報をテンプレート・ライブラリとして持っており、ユーザは型番を入力するだけで、その情報がロードされ、毎回入力する手間が省けます。しかしマイナーな機器を含め全てを網羅するのはほぼ不可能です。また、毎日メーカーからは新機種がリリースされています。そこで、テンプレート・ライブラリは常に最新に更新できたり、ユーザが自由に追加できたりするように設計されています。テンプレート・ライブラリはまた、データのダブりや表現のゆらぎをなくし、正確な情報管理をもたらします。

構成要素7:オープンで、他システムとの容易な統合ができるAPI

最後に、サードパーティのCMDBやチケッティングシステムとの統合を可能にするAPIが実装されていることも重要な要素です。

優れたDCIMアーキテクチャは、ユーザーのニーズに適応する柔軟性を持ち、作業を簡素化するために必要な適切なコンポーネントを備えています。既存のCMDB、BMS、チケッティングシステムなどのツール、レポートシステムなどと簡単に接続し、統合することができれば、多重管理をなくし、運用効率を更に高めることが出来ます。

まとめ

DCIMソリューションは、設備やITの監視だけではありません。資産管理や配線管理などあらゆる情報の包括管理をし、そのデータを可視化し利活用し、運用の省力化、可用性向上、設備の効率化を実現するシステムなのです。


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世界で最高評価を獲得した次世代DCIMソフトウェアベンダーSunbird

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