データセンターのグリーン化 ~デジタル化による効率的なエネルギー利用を実現する方法

K-Iwasaki

2021年4月に経済産業省が発行した「デジタルインフラを巡る現状と課題」レポートでは、データセンターのグリーン化を目指す上で「デジタル化による効率的なエネルギー利用」を促しています。

情報の利活用・デジタル化(DX)を進めることで、あらゆる機器からデータを収集し、稼働状況や電力管理、効率的な運用を行い、エネルギーの効率的な利用や、省CO₂化に繋がる。
省エネを進めるためには電化も含めたデジタル化が必須。 
~経済産業省「デジタルインフラを巡る現状と課題」25ページから引用

データセンター運用にあてはめると、これはまさに我々が利用を推奨し続けているDCIMを利用することに他有りません。

ではこの内容をひとつひとつ具体的に考えていきましょう。

まず「あらゆる機器からデータを収集」ですが、これはサーバやネットワーク機器などのIT機器に加え、設備側機器も含まれます。データセンターの環境によっては、IT機器からのデータを収集が出来ない状況があります。わかりやすい例では、事業者は顧客のサーバからデータを収集することは出来ません。よって事業者は設備側に電力や温度などのデータを収集する機器を設ける必要があります。そこで、分電盤計測やインテリジェントPDU、ラック別の温度センサーを設けるわけです。これがいわゆるDCIMのレベル1(※DCIMのレベルの違いについてはこちらで解説)の範囲となります。

次に「稼働状況や電力管理、効率的な運用を行う」については、レベル2 DCIM(統合監視ソフトウェア)を導入し、収集したデータをDCIMのデータベース内に蓄積することで、計測機器だけでは実現できない時期列の電力稼働状況を把握したりすることが出来るようになります。また、DCIMシステムは運用チームの運用を効率的に行えるようGUIが最適化されています。

最後に、「エネルギーの効率的な利用や、省CO₂化」ですが、これがまさにレベル3DCIMを活用した、データの利活用による効果です。エネルギーの効率的な利用を行うには、単に電力データを収集して可視化するだけでは不十分です。例えば、電力の設計値と実効値の差分(余剰電力)を知ることで、エネルギーの効率的な利用とともに無駄な追加の設備投資も遅らせることが出来るようになります。また、最新のDCIMでは電力の設計値を機械学習で自動最適化してくれる機能も実装されています。
他にも例えば冷却にかかわる電力削減を支援するASHRAEチャートΔTチャートなど、データセンターの効率運用を実現する様々な機能を活用することで、最終的に省CO₂化を実現できるのです。DCIMでは更にCO₂排出量を可視化できますので、エネルギーの効率化の効果をしっかり確認することが出来ます。

このように、「デジタル化による効率的なエネルギー利用」を実現する上で、DCIMが無くてはならないことがご理解いただけたかと思います。


データセンターインフラ運用課題解決に向けたご相談は、DCIMのスペシャリストベンダーである弊社までご相談ください
弊社のDCIMソリューションページはこちら

人気記事

お気軽にお問合せください

お問い合わせ

まずはよくある質問をご覧ください

よくある質問


03-6362-6990

営業
時間
9:00 - 17:00
土日・祝日・年末年始を除きます

LINEで問い合わせる

右のQRコードから
お友達登録をしてお問い合わせくださいLINEで問い合わせる