コールドアイルとホットアイルの大きさをどうやって決めていますか

T. Mogi

先日、サーバルームの空調を選定するキーワードとして、「気流」について挙げました。
ICT機器の多くは、「前面吸気、背面排気」をしています。
ICT機器前面から、熱交換をするための「冷たい空気」を吸入し、機器背面から熱交換された「暖かい(熱い)空気」を排出します。
空調機はICT機器から排出された暖かい空気を吸入し、冷たくしてあげてICT機器に送り出してあげますから、効率良くICT機器へ空調するような配置が必要だという話しです。

もう、このような考え方が提言されて10年以上は経過しましたが、コールドアイルやホットアイルを意識したレイアウトを行なうと、効率的な空調が実現できるのです。
そこで、頻繁に会話がされるのは、今回のテーマである、「コールドアイルとホットアイルの大きさをどうやって決めていますか」というものです。
常識的になったであろうコールドアイルやホットアイルということについて、どういう寸法感にすればよいかについて話していきたいと思います。

アメリカ暖房冷凍空調学会(American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers, ASHRAE)より、データ処理環境用の熱のガイドライン(Thermal Guidelines for Data Processing Environments Aisle Pitch Allocation)が2004年に発行されました。
これまでに数回改定されていますが、以下のような解釈がなされています。

■ASHRAE:データ処理環境用の熱のガイドライン
<フリーアクセスサイズ>
 600mm(23.6in)
<コールドアイルピッチ(Cold aisle to Cold aisle)>
 4,200mm(13.78ft)
<コールドアイル寸法>
 1,200mm(3.94ft)
<機器用最大スペース>
 1,043mm(41in)
<ホットアイル寸法>
 914mm(3ft)

専門家の方でないと、この数値が何を指しているのか、イメージが沸き辛いと思いますので、アイルコンテイメントの関係性についての図を挿入しておきます。

<アイルコンテイメントの関係性図>

発祥が欧米ということもあって、元々はインチやフィートという単位です。
数理換算して、ミリメートルに直していますが、言いたくなるところも多々ありますよね。
いくつか、この数字に対して、意見をすり込んでみます。

フリーアクセスのサイズ

まずは、フリーアクセスのサイズです。
各メーカーより昔から電算室用フリーアクセス床として、販売されているのは、我が国の主流では450mmと500mmです。
2000年初頭より、データセンターでは「ウィスカ現象」というものに悩まされ改良したり、欧米メーカーの進出などにより、概ね500mmと600mmに落ち着いたという印象です。
「ウィスカ現象」については、弊社が運営しているData Center Caféに、詳しい記事を投稿しています。

コールドアイル寸法

次にコールドアイル寸法です。
フリーアクセス寸法を意識したのと、空調効率を考えての寸法である1,200mmで、大変良い数値だという認識です。
しかし、ここ数年のハイエンドICT機器の台頭で、より大容量で高密度化してきた感もあり、我々のようなファシリティを強く意識するベンダーからすると、将来的に大丈夫だろうかとも感じます。
また、重いICT機器になると、1トンを超えるものもあるのです。
搬出入方法を考えた場合、フォークリフトを利用するシーンもあるかもしれません。
およそではありますが、フォークリフトは全幅が概ね1,200mmになるようです。
フリーアクセスの寸法も加味し、コールドアイル寸法は1,200mm~1,500mmあっても良いと思います。
また、コールドアイルは主通路になります。
ITに近づけば近づくほど、建築の知識から離れがちになるのですが、ヒトとの共生を考えた場合、「避難経路」としての考え方も加味する必要があると思っています。
我が国には建築基準法という歴史ある素晴らしい法律があります。
廊下の幅員として双方向避難を基準とすると、1.2m~1.6mといわれています。
上記の数値を持ち出しているのは、こういった根拠もあります。

機器用最大スペース

次に機器用最大スペースです。
ここの1,043mmは、いかにも欧米単位ですね。
ラックの大きさと考え直してみたら良いと思いますので、1,100mmの奥行のラックとなるでしょうか。
このテーマは大変奥深く、別の機会にもう少し詳しく話したいと思いますが、1,200mmの奥行のラックを選定しても良いと思います。
ハイエンドICT機器は大きいというのもありますが、さらに電源やネットワークケーブリングの納まりを気にしないと、熱溜まりで困るユーザが多いという印象です。
我々はインテリジェントPDUもソリューション提供できます。
ラック背面に設置するであろうインテリジェントPDU自体の大きさもそうですが、ケーブリングを加味することが重要であるといえます。
※インテリジェントPDUソリューションはこちら(たくさんのメーカーや用途から選定が可能)

ホットアイル寸法

最後にホットアイル寸法です。
機器用最大スペース同様、914mmという数字だと、いかにも欧米単位の印象です。
数字は大変良いものだと思いますし、ホットアイルは空気の流れ道と同時に、ネットワークケーブリングを行なうエンジニアリングスペースと捉えると、相応の寸法感は必要です。
キリの良いところもありますが、やはりフリーアクセスの寸法を加味すると、ホットアイル寸法は1,000mm~1,200mmあっても良いと思います。

コールドアイルとホットアイルの大きさについて言及しましたが、これらをさらに効率化させるソリューションを我々は提供できます。
簡単に取り付けが可能なモジュラーコンテインメント「AISLELOK」です。
コールドアイルやホットアイルを簡易的に閉じ込めることによって、空調効果をかなり効率化するものになっています。
※モジュラーコンテインメント「AISLELOK」はこちら
※以前、当ブログでも、モジュラーコンテインメントについて記述しました。
 コンテインメントの重要性 ~ 空調効率改善のために

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