サーバルームの適正空調環境って・・・?

T. Mogi

私たちの働くオフィスには、適正空調環境があらかじめ定められています。
普段、具体的な数値を気にしないと思いますが、労働安全衛生法の「事務所衛生基準規則」に、エアコンなどの空調を設けているオフィスでは「室の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない」と記されています。

日本のオフィスではこの基準内で、快適な空調環境を決めて設計するのですが、実際には快適な温度や湿度というのは人によって感じ方が異なります。

一般的な目安としては温度が25度程度、湿度は45%〜60%程度だといわれているようです。
初夏の快晴でこの温湿度の日に、外にいるととても気持ちよく過ごせるのではないかと思いますが、オフィスでも同様ですね。
「人」にフォーカスした空調は、温湿度以外にも、一酸化炭素や二酸化炭素の濃度、浮遊粉塵量などの要素も勘案しなければなりませんが、今回の適正空調環境は、「温湿度」にフォーカスしてみたいと思います。

上述した温湿度ですが、これはあくまでも「人」に対するもので、人によって感じ方が異なるというのが大変難しいです。それは、体感に個人差があることがまず挙げられます。

性別、体格、年齢によって代謝が異なりますし、暑がりとか寒がりとか感じ方も異なるでしょう。
また、行なっている業務によっても個人差があります。
ひたすら動き回って作業している人と、1日中パソコンの前で座りながら作業している人では、体感が違うと思います。

あとは、オフィスの場所による空調環境の違いで、直接空調の風にあたる席であるとか、窓際で直接外気に触れやすい場所では、冬は寒いし、夏は日差しで暑いとかでしょうか。
これが体感の個人差ということかと思います。

では、サーバルームではどうでしょうか。
サーバルームは人に対してではなく、「ICT機器」を効率よく動かすための空調です。
ICT機器には、必ずメーカーのカタログや仕様表があり、温度や湿度の条件が明記されています。
機器毎で異なるため、一概にはいえませんが、目にする中には、温度は10度~35度以内、湿度は10%~90%以内(結露しないこと)と、明記されているものが結構あるのではないでしょうか。

長年にわたり、電子機器の電力は着実に増加しています。
コンピュータのミッションクリティカルな性質により、企業はデータセンターの健全性に敏感になっています。

よって、サーバルームにも適正な温湿度といわれる数値があります。

アメリカ暖房冷凍空調学会(英:American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers, ASHRAE)は、暖房、換気、空調、冷凍などに関わるあらゆる個人や団体のための国際的学会です。多数の技術委員会があり、その中のTC9.9がDC推奨温湿度条件を以下のように記しています。

DC推奨温湿度条件は、Thermal Guidelines for Data Processing Environmentsに記載されています。

データセンター内での適切かつ耐故障性の高い運用を実現することが重要で、2004年に制定し、2008年、2011年、2015年に改定され続けています。
専門用語になっていますが、湿度のRHは相対湿度の英略で、DPは露点温度の英略です。
露点温度とは気体を冷却していくときに結露(Dew)する温度のことで、飽和状態に達したとき、露点温度となるのです。

つまり、露点温度とは、相対湿度(RH)100%になった状態のことです。

ちょっと難しいですね。
2015年版を要約すると、推奨温度は18度~27度とし、推奨湿度は大体RH10%~60%にするのがよろしいとされています。

過去のことですが、2008年と2011年は同じ数値であるものの、データセンターの形態により、推奨値よりも易しい目標値に減じることができるよう、A1~A4という領域も設定されており、2015年にもそれが継続されています。
詳しくはThermal Guidelines for Data Processing Environmentsを手にしてみてください。

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