2023年、さらに数年後のデータセンターはどうなるのか?を想像してみました

K-Iwasaki

新年あけましておめでとうございます。今年も弊社は引き続きデータセンターの効率化を支援するソリューションを提供してまいりますので、よろしくお願いします。

さて、新年一発目のブログということで、個人的に最近想像している近未来のデータセンターの姿について、好き勝手に書いてみました。

ここ数年の振り返り

ここ数年のデータセンター業界は、いわゆるGAFAM(Google、Amazon、Facebook(現Meta)、Apple、Microsoft)などに代表されるメガクラウド企業が世界各地に続々とクラウド・リージョンを配置するといった流れがありました。その中で、エクイニクスやデジタル・リアルティ、NTTといったハイパースケーラーが、旺盛なメガクラウド企業の需要を支える超大規模データセンター(ハイパースケール・データセンター)を建設してきました。この動きは2023年以降の数年もしばらく続くものと思われます。

2006年にAWS(Amazon Web Services)がサービスを開始以降、クラウド・コンピューティングの利用率は年々増加し、日本国内でも、企業のクラウド サービスの利用率(全面的または一部利用)は2019 年には約 64%になったと、総務省の令和元年の調査報告書では報告されています。更に2020年の新型コロナ感染拡大でリモートワークの動きが急激に広がったことで、一昨年から昨年にかけて大きく普及しました。
一方で、コストやその他の理由から、従来型のオンプレミス(自社内データセンター)への回帰をする企業も出てきていたり、2023年は世界経済が不況期に入るとされており、ここ数年ほどの伸びはないかもしれませんが、それでもクラウドへのシフトは今後も徐々に進んでいくのではないかと思われます。

再び分散化が始まる

さて、GAFAMなどのメガクラウド企業がサービスを提供するコンピューティングリソースは、主に大都市圏に配置されたハイパースケールデータセンター内に収容されています。しかし今後5Gが普及し、リッチなコンテンツが増えていくに従い、特に地方ではレイテンシー(遅延)の問題が出てきます。そこで例えばAWSは、2021年頃からLocal ZoneやWavelength Zoneといったエッジ拠点を展開し、この問題に対処しようとしています。AWS以外でもエッジ拠点を設ける動きは出てきており、集中と分散を繰り返してきたITの歴史の中で、次の分散化への動きが始まっていると言えるでしょう。

もうひとつ、今後はビジネス的にも、中央集権的な動きから分散化へ変化していくかもしれません。

クラウドやSNSに代表される現在の「Web2.0」の世界では、まさにそれらプラットフォームを有するメガクラウド企業に利益が集中する仕組みでした。しかしその一方で、Web3.0の動きも少しずつ広がっていくものと思われます。Web3.0の基盤であるブロックチェーン技術は、現在のようにメガクラウド企業が中央集権的に管理を行う形態とは反対の分散型管理となり、これが将来ビジネスのパラダイムシフトを生み出すかもしれません。

このような様々な動きがある中、データセンターは将来どうなっていくのでしょうか?
私は分散化がより進んでいくのではないかと考えています。エッジデータセンターの動きは既に始まっていますが、もっと小規模化かつユーザにより近い場所に分散化していくのではないかと思っています。

直近のAmazonの大規模リストラではAlexa部門がターゲットとなっていたようで、2年前にAmazonが発表したAlexa for Residential事業が今どうなっているのかはわかりませんが、例えば各マンションにエッジデータセンターが設けられるようなことも今後当たり前になるかもしれません。あるいはもっとデータセンターがパーソナライズされるかもしれません。(Web3だとオリジンサーバーがなくなる?)

最後に

最後に弊社のビジネスに絡めた話になりますが、もしデータセンターがより小規模かつ分散化が進めば、インフラ管理の手法も変わるのでしょうか?おそらく大きくは変わらないのではないかと思います。現在のマルチクラウド環境で複数拠点を一括管理するシステムは既にあり、おそらくその延長線上になるのではないでしょうか?ただし、拠点数が増えることで、「ロケーションの管理」という新たな管理項目が追加されるでしょう。現在のデータセンター運用管理ツールでは、サーバールームのレイアウトをベースに管理するのが一般的ですが、管理対象拠点がプロットされた広域地図が管理のベースになるのかもしれません。

とりとめのない話になってしまいましたが、少なくとも2023年からここ数年は、さまざまな市場傾向が追い風となり、DCIM市場がさらに発展していくものと確信しています。


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