データセンター運用の未来: 人手不足を解消するDCIMの重要性とは?

K-Iwasaki

「2025年問題」という言葉をご存じでしょうか?

これは日本国内でおよそ800万人と言われる「団塊の世代」(1947~1949年生まれ)が2025年に後期高齢者(75歳以上)となることで、国民の5人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎えることによる様々な社会問題を意味します。具体的には社会保障費の急増、そして人手不足による事業運営への影響です。

今回はそのうちの一つ「人手不足」の問題にフォーカスしてみます。

今後はあらゆる産業で人手不足が進行すると言われていますが、データセンターの運用においても、人手不足は課題となりつつあります。先日「AWS Data Center POP-UP CAFE 渋谷」でアマゾンデータサービスのスタッフから、「AmazonやAmazonの各サービスは多くの人が知っている、そのサービスを支えるAWSを知る人は少ない、そしてAWSを支えるデータセンターを知る人(そして興味を持つ人)はさらに少ない」という話をいただきましたが、このことからもデータセンターの人材不足は今後はさらに深刻なものとなっていくような気がしています。

このような状況でDCIM(Data Center Infrastructure Management)は、重要な役割を果たします。DCIMは監視の自動化、リアルタイムなデータ収集、アセット管理の統合化、およびリソースの最適化に焦点を当てた運用改善ツールであり、以下に示す理由から人材不足を補完し、データセンターの運用を向上させます。

まず、DCIMはリアルタイムでデータセンターの様々なパラメーターをモニタリングするため、手動計測などスタッフの物理的な現場作業を最小限に抑えることができます。機器の動作状況やエネルギー使用量、冷却システムの性能など、多岐にわたるデータを自動的に取得し、管理者に即座に通知することで、スタッフはより効率的に業務を遂行できます。

バラバラなアセット管理台帳を一つにまとめ、分かりやすく可視化することもDCIMの一つの強みです。データセンターのアセット管理は非常に複雑で多岐にわたりますが、DCIMはそれらデータの登録作業を容易にし、膨大なデータから目的のデータをより簡単かつ短時間で検索することができるため、運用スタッフの省人化に大いに貢献します。

DCIMはリソースの最適化にも貢献します。例えばキャパシティ検索機能で、収集したデータを分析することで、電力や冷却、サーバの運用効率を高めたり、最適な配置を提案することができます。これにより、従来は手動で行われ、多くのムダな時間がかかっていた最適化作業の自動化が促進し、スタッフはより高度な業務に集中できるようになります。

DCIMの導入はまた、問題の早期発見と予防にも繋がります。システムや機器に異常が検知された際には、即座に警告が出されます。これにより、問題が拡大する前に適切な対応が可能となり、データセンターの安定性と可用性が向上します。これは少ない人材で大量の機器や設備を適切に管理する上で極めて重要です。

最後に、DCIMはデータ駆動型の意思決定を可能にし、戦略的かつ効果的なリソース配分を支援します。ダッシュボード機能で、過去のデータやトレンドを分析することで、将来の需要を予測し、リソースの適切な拡充や調整を行うことができます。これにより、データセンターの運用はより予測可能かつ効率的になります。

総じて、DCIMは人材不足に悩むデータセンターにおいて、自動化とデータ駆動のアプローチを提供し、スタッフの負担を軽減しながらも、安定性と効率性を向上させる有力な解決策となるのです。

これからさらに深刻化する人手不足の問題を解決するために、DCIMの導入は欠かせないものとなるでしょう。


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