データセンター、サーバルーム内での配線管理が重要な理由

K-Iwasaki

皆様のデータセンター、サーバルームでは、配線(ケーブリング)の管理はどのようにされていますでしょうか?
そしてその情報は100%正確に管理できていますでしょうか?

おそらく「正確に管理できていない」と答える方は多いのではないでしょうか?
これはある意味仕方のない事である、と言わざるを得ません。データセンターでは、社内の様々な立場のエンジニアや外部のベンダーなどが、機器の入れ替えやシステム更新、突発的なトラブルシュートなど様々な理由で日々配線変更を行っているわけですが、業務多忙の中、それらの変更記録の記載漏れは容易に起こりえます。また仮にどこかのファイルに記録が残されていたとしても、その情報は他のスタッフが見る台帳には反映されていないかもしれません。

かくして、不正確な情報管理は、①人的な記録ミス(忘れ)や、②台帳が統一化されず分散している、そして、そもそも③このような運用を容認している運用ポリシー、の要因が重なり起こるべくして起きているのです。
あるユーザは、それでもなんとか台帳更新の努力を続け、また事実上管理を諦めているユーザもいらっしゃるようです。いずれにせよ、仮に精度が99%であっても50%でも0%でも、不正確であることには変わりがなく、実際には配線変更を伴う作業の都度、現地確認をしつつ運用でカバーされているのが現状のようです。

適切に配線管理が行われていないと、どんな問題を引き起こすのか?

では、正確な配線管理が出来ていないとどのような問題が起こり得るのでしょうか?

まず、不正確な情報を元に作業を行うことは、作業ミス(ヒューマンエラー)に繋がるリスクをはらんでいます。
ネットワーク障害の原因のうちの約73%は物理層問題」と言われていますが、その中のひとつに人的な作業ミスも一定のウエイトを占めています。

次に、ネットワーク障害が起きてしまった場合の切り分け作業や、他の理由で配線経路情報を確認しなければならないシチュエーションを考えてみます。

もし担当者が、台帳の情報が不正確であると認識している場合、おそらくほとんどのケースで現地でのケーブル確認作業をするはずです。このたった一本の確認作業は、状況によっては物理的なケーブルトレース確認をしなければならなくなり、非常に時間がかかってしまうことがあります。
これはネットワーク障害であれば、ダウンタイムを長引かせる原因になり、同時にスタッフの労働時間を無駄に長引かせ、運用効率を低下させてしまいます。

もう一つ、別の可能性としては、もはや使われていない不要なケーブルが残ってしまう現象を誘発します。その原因は、配線情報が不正確な状況の中、作業時に、抜線する事により起きるかもしれないネットワーク障害のリスクを恐れ、残置してしまうことで起きます。あるいは、パッチパネルを中継した接続の場合、機器の撤去により、遠端側(二次側)の抜線が行われたにもかかわらず、近端側(スイッチなどの一次側)の抜線を忘れてしまうことでも起こり得ます。

そうなると、その残置されたケーブルは無駄にスイッチポートを占有します。その数が増えると、本来適切に管理されていれば不要であったスイッチの追加購入をすることになり、IT資産投資コスト(CAPEX)の上昇スピードを早めます。そして機器の追加により電力消費も同様増加します。更にラックスペースも無駄に消費してしまいます。

一方、もしフリーアクセスフロアの床下を経由して繋がれていたケーブルが残置されると、それは床下空調に必要なスペースを阻害してしまう要因にもなりかねないリスクがあります。もし、床下に残置されたケーブルが積み重なってしまった場合、それは冷却効率の低下による電力消費の増加問題もそうですし、適切な冷却ができず熱問題を引き起こすかもしれません。

次世代DCIMの配線管理機能は、従来の単純な配線管理システムよりも簡単かつ確実な配線管理ができる

このように様々な問題を引き起こすリスクを抱える配線管理の不徹底ですが、この問題は次世代のDCIMを使えば大きく改善できます。

例えば、弊社取り扱いDCIMの中でも、操作が簡単であるにも関わらず、配線管理をするうえで必須の機能をしっかり網羅しているSunbird dcTrackはおすすめできます。詳しくは別のブログ記事でも書いていますが、DCIMのデータベース上から登録ミスを防止する機能が付いていますので、単純に配線データを登録し管理するだけの従来の単純な配線管理システムよりもより確実な管理が行えます。

適切な配線管理を実現する為に、Excel台帳などのレガシーな運用は今すぐ止めましょう。そして配線管理システムの導入をすべきですが、そのツールの選択を誤らないことも重要である点を最後に念押ししておきます。


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