サーバルームには小型UPSはあるのに、小型空調機はないのか・・・?

T. Mogi

もう何年も前からですが、IT機器に対する停電対策として、IT機器電源の上位にUPSを設置することで、急なシャットダウンに対応することは常識となりました。
もちろん、サービスの重要度によって、UPSがいる/いらないの判断をすることはありますが、概ね必要視されているのではないでしょうか。
UPSは電源装置であるため、IT機器のように、使用電力がそのまま発熱となる訳ではありませんが、バッテリーなどの装置が適正な耐用年数を迎えるように運用するには、空調は不可欠となってまいります。

中~大規模なサーバルームには、サーバルーム専用の空調機を設けます。
サーバルームに合った温度管理、冗長性を担保するためです。
小規模のサーバルームも同様に、サーバルーム専用の空調機を設けた方が良いのは、普通に考えてわかるところかと思います。
しかし、小規模のサーバルームは、基幹システムをデータセンターなどに移管させ、最低限の設備だけ手元に置いておくという、オンプレミス環境を整えるレベルでの管理になっているというのが大勢ではないでしょうか。
それらを繋ぐには、ネットワーク環境の整備が不可欠となりますし、エッジコンピューティングの台頭は、手元にIT機器を設置することが必要となります。
よって、現状における結論としては、オンプレミスサーバルームは、なくならないと感じています。
この「エッジコンピューティング」については、弊社が運営しております、Data Center Caféに、詳しい記事がございます。

それでは、小規模サーバルームの空調について、もう少し掘り下げてみたいと思います。

 

小規模サーバルームの専用空調機は必要?

大規模であれ、小規模であれ、IT機器の熱問題を考えると、空調は間違いなく必要です。
ただ、オフィス内にラックをポン置きするなど、ヒトとの共生上、元々ビル内空調が備わっているので、特別に投資することをあらかじめ決めていないユーザがたくさんいます。
問題が起きてから、社内で悩み、我々のようなインテグレータに相談を持ちかけ、見積から発注、そして構築を行なう流れになりますと、必然的に理想とする姿までになるには相応の時間を必要とします。
また、ビル内空調は、年に1度の法定点検時(ビル管理が行なう休館日などを利活用した変電設備の法定点検)は、やむを得ず電源が停止することになります。

小規模サーバルームでも専用空調機は必要であると判断するのは正しい選択ではないでしょうか。

 

IT機器用小型空調機はないのか?

一般的に、サーバルームの空調機は大型です。
20kWくらいからのオーダーとなり、工事費を含めると、かなりの投資になります。
また、IT機器の冷却は、顕熱除去がメインとなるため、より顕熱比の高い空調機を設置した方が良いことから、一般的な空調機(ヒトの冷却)は、除湿(潜熱除去)を考えた空調となり、効率的でないのも確かです。
この顕熱や潜熱という専門用語は、「サーバルーム空調機の種類とは・・・?(1) ~熱の種類編~」に詳しい記述をしていますので、是非ご覧ください。

以下となりますが、大変手頃な小型空調機をご紹介しますので、是非、皆さまの環境に合ったものをご検討いただけますと幸いです。

さまざまなIT機器用小型空調機

InRow_SC

図:InRow_SC

InRow型空調で、空冷タイプの小型空調機が、InRow_SCとなります。
詳しくは、こちらをご覧いただきたいのですが、ラックの横に設置できる空調機になっていて、約5kWの冷却能力を有したものになります。
一般的なIT機器の排熱の流れは、前面から冷たい空気を吸気し、背面から排熱させます。
このInRow型空調は、IT機器へのスムーズな空調を促すよう設計されており、空調機背面(IT機器の排熱側)より、ダイレクトに排熱を空調機へ吸い込み、冷却した後、空調機前面(IT機器の吸気側)より冷気を供給します。
小型かつIT機器の特性を意識した設計思想となっているので、非常に理にかなった空調方式となっています。

 

クーラック(ラック一体型空調機)

図:クーラック

ラック一体型空調機のクーラックとなります。
詳しくは、こちらをご覧いただきたいのですが、ラックの下部に空調機を実装しており、その分相応のユニット数が空調機スペースとして必要になりますが、その他はIT機器をマウントすることができます。
タイプによって異なりますが、30U~36Uが、IT機器スペースとなっており、見た目は空調機がないように感じるのと、個別空調機分の省スペースが実現できることから、少ないIT機器を実装する場合、より高いパフォーマンスを発揮できます。
冷却能力が2kW程度ということも、より手頃感があるかと思います。

 

 

ITC series(スポット空調機)

図:ITC series

小型の個別空調機となります。
この空調機は、ラックマウントするタイプと、ラック外に置くポータブルタイプの2種類となります。
詳しくは、こちらをご覧いただきたいのですが、スポット空調ならではの自由に富んだレイアウトが可能な点が良いところかと思います。
冷却能力が1kW程度ということもあり、ちょっとしたIT機器の負荷に追従した空調が可能となっています。

 

最後に ~高い付加価値も重要に~

サーバルームの空調は、単に冷却するためだけではありません。
いくつか、導入に向けて、検討しなければいけないポイントがあります。

<検討ポイント>
1.顕熱除去能力(IT機器を効率良く冷却できるかどうか)
2.IT機器との親和性(IT機器設計思想との調和)
3.物理セキュリティ性(空調機がIT機器物理セキュリティ性を阻害しないように配慮されているかどうか)
4.異常時に移報できるか(故障や異常時の移報するネットワークなどを介したエスカレーションの仕組み、または外部接点が配慮されているかどうか)

細かく検討していけば、まだまだあるかと思いますが、これらが意思決定するにあたり、ポイントになるかと思います。
3のセキュリティや4の異常時移報については細かく言及しておりませんが、冷却以外にも高い付加価値があるかどうかも重要であるといえます。

皆さまのオフィスには、小規模サーバルームやオンプレミスサーバルームはありませんか?
また、空調の管理や運用は、適正であると言えますでしょうか?

DC ASIAでは、皆さまのデータセンターのコンサルテーションを積極的に行っています。
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