CAPEXの観点で見るDCIMの効果



DCIM(データセンターインフラ運用管理)ツールの導入効果は多岐にわたりますが、今回はデータセンターにおけるCAPEX(Capital Expenditure:設備投資コスト)の観点で、どのように効果をもたらすかについて解説します。


無駄な設備投資コストを抑える事は事業収益に直結します。現在の不確実な時代ではなおさら投資を必要最小限にしたいと考えるでしょう。


データセンターでは日々様々な機器が増設・移設・撤去が繰り替えされ、環境は常に変動しています。そのような中、どのように追加投資を判断できるでしょうか?


まず、一旦運用が開始されたデータセンターでの追加投資の判断基準として絶対的に必要な要素は、「現状把握」です。

「現状把握」といっても多岐にわたります。電力空き容量、ラック空きスペース、ネットワークポートや電源ソケットの空きポート、あるいはラック荷重や空調能力に問題がないか?等々です。


ここでは、DCIMツールによる現状把握をしたうえで、「インフラ設備投資の抑制」、そして「IT投資の抑制」を進め、CAPEXを抑える方法について具体的に見ていきましょう。


インフラ設備投資の抑制


インフラ設備の追加投資は、「もう(供給電力などの)空き容量が僅か(と思われる)から」といった判断に基づき行われます。ただし、もしその判断が定格値や設計値をもとにしていた場合、実際には余剰容量がまだ十分残っている可能性があります。

定格値や設計値に加え、実効値を把握する事で、無駄な電源増設やラック増設を抑えられます。


電力計測センサーを導入し、それらをDCIMツールで一括管理することで、これらの定格値や設計値、そして実効値(現在値、過去の傾向値)などをワンシステムで把握できるようになり、無駄な追加設備投資を抑制できます。


またこの事により、データセンターのPUE値も改善されます。


IT投資の抑制


インフラ設備の最適化の次に着手すべきは「サーバの稼働率を上げ、IT機器の無駄な追加導入を抑制する」ことです。


サーバの仮想化により、現在ではサーバ環境も集約化が進み、物理サーバあたりの効率は改善しています。しかし、その一方、データセンター内には非稼働あるいはほとんど稼働していない「ゾンビサーバ(あるいはゴーストサーバともいう)」が依然として残っていると言われます。

そしてそのゾンビサーバはデータセンター内の電力やラックスペース、そしてネットワークポートを蝕みます。


3年前の海外での調査結果ではありますが、物理サーバーの25%、仮想サーバの30%は、ゾンビサーバであるとの報告があります。ここで言うゾンビサーバとは、6カ月間にわたって動作実績がなかったサーバのことを指します。


ゾンビサーバが生まれる要因としては、更新や移行などでITサービスが停止したにもかかわらず、その情報が社内(ITチームから設備チーム)でうまく伝達されなかったり、撤去を忘れてしまったりということが考えられます。


そこでゾンビサーバを特定し、排除していく必要がありますが、ここでもDCIMツールが役に立ちます。DCIMツールで管理されている様々な情報から、ゾンビサーバの可能性がある端末を洗い出すことが出来ます。


① 利用電力量による特定

サーバの利用電力量の推移をベースに、アイドリング状態が長く続いているサーバをDCIMツールのレポーティング機能を使いリストアップします。(これにはコンセント単位で計測可能なインテリジェントラックPDUなど、サーバ単位の電力計測を行う必要があります)


② ネットワーク配線状況による特定

既に配線が撤去され、孤立化したサーバが残っている可能性があります。このような状態になっているサーバをリストアップします。


まとめ


このように、DCIMツールを活用する事で、データセンター設備内のぜい肉をそぎ落とし、高効率な環境にすることが出来ます。無駄のない環境にすることで、PUE値を下げたり、運用効率が向上したり、あるいは運用上のリスクが抑えられるようになったりと、別の効果も生まれます。




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