Schneider Electric | InRow RC/RD
冷水式と直膨式のラック型空調機
InRow Cooling 製品概要 ~ラック型空調機~
InRow RC/RDの特徴
- サーバーラックの様な外観
- 冷水式 / 直膨式(RD式)の選択肢
- ラック列毎にキャパシティや冗長設計が可能
- ラック列毎にスケーラブルな設計が可能(最大70%)
- 可変速ファン制御の実装
- ラック列にレイアウトする為、冷気 / 暖気の搬送用ファン電力が不要
- OAフロア(上げ床)レスの設計が可能
InRow Coolingの選定
InRow Coolingの基本的な選定は、冷水式か直膨式(RD式)の選択と冷却キャパシティ、冗長性などを考慮して検討していく必要が有ります。
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冷却方式と冷却キャパシティ
・冷水が利用できない場合 ⇒ 直膨式 InRow SC ⇒ ~最大10kW /台 程度 InRow RD ⇒ ~最大34kW /台 程度 ・冷水が利用できる場合 ⇒ 水冷式 ※冷水水熱源の仕様により、利用できる製品が異なります。 冷水供給温度 5~15℃ InRow RC ST (Standard Temperature) ⇒ ~最大40kW /台 程度 InRow RP CW ⇒ ~最大70kW /台 程度 冷水供給温度 10~22℃ InRow RC HT (High Temperature) ⇒ ~最大60kW /台 程度 -
冗長性
・ラック列毎の冗長性を検討 必須条件情報 風量 発熱量 ・キャパシティの冗長性 N構成 IT機器の設計発熱量をInRow空調を全数稼働させることにより冷却することが出来る構成になります。InRow空調の障害時には、100%の設計負荷の冷却能力を出すことが出来ません。 N+1構成 InRow空調の1台障害時や1台づつの保守時にも、100%設計負荷の冷却をすることが可能です。 N+2構成 InRow空調の1台障害時や1台づつの保守時にも、N+1の冗長性を保つことが出来ます。
キャパシティの冗長性を考慮する際には、十分に実際の負荷容量がどの程度になるかを確認することが重要です。なぜなら、設備の過剰設置による無駄な導入コストだけでなく、長年の運用期間に渡って運用コストも発生してしまうからです。また、直膨式に関しては、コストが掛かるだけでなく、IT機器の稼働が計画より少なかったり、冗長構成などにより、内部コンプレッサーの連続運転が可能な最低負荷条件以下になってしまうと頻繁に起動停止を繰り返し、障害の要因になってしまう為です。 また、EcoAisleによるHACSやRACS等による冷気と暖気の絶縁は、冷却効率を高めるだけでなく、キャパシティや冗長性の管理を容易にします。InRow空調と合わせての御利用計画を推奨いたします。
水冷式 InRow Cooling(InRow RC)の特徴
水冷式のInRow Coolingは、冷水を利用する空調製品になります。よって、別途、熱源設備が既存もしくは新規で必要になります。製品ラインナップは、冷水条件や負荷条件など各種設置条件に合わせて選択可能な3機種を日本では展開しています。
- ラック型の筐体 ※幅300mmもしくは幅600mmの筐体
- 可変速ファン・・・無段階の風量コントロール
- ホットスワップでファン交換可 ※ACRC301シリーズ
- 選択可能な冷水制御・・・二方弁制御もしくは三方弁制御
- 冗長電源・・・2系統の入力電源に対応
- 選択可能(上部 / 下部)な配管接続
- ネットワーク管理機能を標準装備
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ACRC301S ACRC301H
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ACRC600P
水冷式InRow Cooling(InRow RC)の技術仕様
型番 | ACRC301S | ACRC301H | ACRC600P |
---|---|---|---|
入力電源電圧 [V] | AC100 – 240 | AC208 – 230 | AC200 – 240 |
入力電源相数 | 単相 | 単相 | 三相 |
入力電源周波数 [Hz] | 50 / 60 | 50 / 60 | 50 / 60 |
正味全熱能力 [kW] | 23.5 | 39.0 | 45.0 |
正味顕熱能力 [kW] | 23.5 | 39.0 | 43.7 |
冷水流量 [L/sec] | 0.87 | 1.59 | 1.7 |
冷水圧力損失 [kPa] | 40.76 | 59.08 | 22.6 |
寸法 幅×奥行×高さ [mm] | 300 × 1095 ×1991 | 300 × 1095 ×1991 | 600 × 1095 ×1991 |
正味質量 [kg] | 184 | 210 | 352 |
運転時質量 [kg] | 192 | 220 | 370 |
電源接続方法 | NEMA L5-20P or IEC60309-16A | ハードワイヤ接続 | ハードワイヤ接続 |
電源系統接続数 | 2 | 2 | 2 |
FLA | 11.0 | 12.0 | N/A |
MCA | N/A | 15.0 | 40.0 |
最大風量 [CFM] | 3200 | 4200 | 6000 |
ファン制御 | 可変 | 可変 | 可変 |
ファンの数 | 8 | 8 | 3 |
ホットスワップ交換の可否 | 可 | 可 | 不可 |
冷水調整弁 | 二方弁/三方弁 | 二方弁/三方弁 | 二方弁/三方弁 |
ネットワークカード | 標準 | 標準 | 標準 |
標準フィルタタイプ | 1/2インチ 水洗可能 | 1/2インチ 水洗可能 | 4インチ |
標準フィルタ効率 | <20% | <20% | 30% |
加湿器タイプ | N / A | N / A | 蒸気噴射式 |
再熱器タイプ | N / A | N / A | S/Sフィン付き |
配管接続 | 上部または下部 | 上部または下部 | 上部または下部 |
電気接続 | 上部または下部 | 上部または下部 | 上部または下部 |
流量計 | 標準 | 標準 | 標準 |
漏水検知センサ | オプション | オプション | オプション |
規格認証 | C-tick , CE , EN 55022クラスA , EN 55024 , EN 60950 , GOST , IEC 60950 , IEC 61000-3-2 , IEC 61000-3-3 , MEA , VDE | C-tick , CE , EN 55022クラスA , EN 55024 , EN 60950 , GOST , IEC 60950 , IEC 61000-3-2 , IEC 61000-3-3 , MEA , VDE | FCCパート15クラスA , カナダ産業 , UL規格リスト掲載 , cUL規格リスト掲載 |
※上記の値の一部は、ある想定条件下での数値となります。詳しくは、メーカー発行の仕様書等の確認が必要です。
空冷式InRow Cooling(InRow RD)の特徴
空冷式のInRow Coolingは、冷媒(R410A)を利用する空調製品になります。ラック型の室内ユニットと室外熱交換器を1:1で組み合わせて利用します。よって、サーバールームから室外機置場までの配管施工が必要になります。また、室外熱交換器は、室内ユニットより高い位置に設置する必要があります。
- ラック型の筐体 ※幅300mm、600mmの筐体
- 可変速ファン・・・可変速のホットスワップ可能なファン
- ドレンポンプ内蔵
- 冗長電源・・・室内/冗長電源 室外/型番により冗長電源可能
- 選択可能(上部 / 下部)な配管接続
- ネットワーク管理機能を標準装備
- VFD制御によるスクロール圧縮機
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ACRD301/301G
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ACRD600
空冷式InRow Cooling(InRow RD)の技術仕様
型番 | ACRD301 / 301G | ACRD600 |
---|---|---|
外形寸法(高さx幅x奥行) | 1991 x 300 x 1087 mm | 1991 x 600 x 1070 mm |
電源 | 単相100-120V 50/60Hz 単相200-240V 50/60Hz |
三相200-240V 50/60Hz |
定格冷却能力 | 26.3kW | 33.9kW |
最大エアフロー | 90.6㎥ / min : 3200CFM | 113㎥ / min : 4000CFM |
定格消費電力(室内機) | 0.86kW | 9.5kW |
定格消費電力(内外セット) | 8.5kW | 10.9kW |
圧縮機 | VFD ブラシレス スクロール | VFD ブラシレス スクロール |
ファン | ECファン x 8個 | ECファン x 2個 |
ドレンポンプ | 揚程4.9m 301G : 重力排水モデル |
揚程3.5m |
ディスプレイインターフェイス | 4.3インチ カラータッチスクリーン | 4.3インチ カラータッチスクリーン |
ネットワークセキュリティ | https://(TLS1.2) | https://(TLS1.2) |
エアフロー制御 | ΔtおよびΔp (アクティブコントロール) |
ΔtおよびΔp (アクティブコントロール) |
室外機設置条件(高低差) | 室外機下設置5m / 室外機上30m | 室外機下設置4.5m / 室外機上27m |
膨張弁 | 電子式:Electronic | 電子式:Electronic |
最大配管長(相当長) | 120m | 91m |
製品重量 | 160kg | 402kg |
推奨漏電遮断機サイズ | 25A(100V) / 15A(200V) | 75A |
※上記の値の一部は、ある想定条件下での数値となります。詳しくは、メーカー発行の仕様書等の確認が必要です。
EcoAisleの特徴
EcoAisleは、InRow Cooling製品だけでなく、既設の冷却環境にも応用できるラインナップが有り、導入することにより、空調効率を最大限に高めるとともに、冷却キャパシティの管理や冗長性の管理をラック列単位で実現できるようになります。EcoAisleを利用しHACS(Hot Aisle Containment System)を作り出すことにより、サーバーの排熱の周り込みやショートカットを防ぐことができ、ホットスポットなどの熱障害を未然に防ぎ、サーバーの可用性を高めることが出来ます。 また、冷却キャパシティや冗長性をラック列毎に設計を変えることが出来ことにより、重要度やニーズにより”柔軟”に、”スケーラブル”に、無駄な投資を避け、拡張計画をすることが出来ます。
RACSの特徴
RACS(Rack Air Containment System)は、InRow Coolingの空調効率ならびに冗長性の管理を1ラック単位から1列の架列単位で管理運用できるソリューションです。InRow Coolingとサーバーラック(NetShelter SX)ならびにラック前面側の囲いとラック背面側の囲いを両方もしくは背面側だけを組み合わせて利用することが出来ます。背面側だけの場合、EcoAisleで作り出すHACS(Hot Aisle Containment System)と同様な環境をラックと背面側の囲いのアクセサリだけで構築することが出来ます。また、合わせて前面側の囲いも利用すると、周囲の温度環境に全く依存せずに、システム単位で安定した温度環境を構築することが出来ます。
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RACSイメージ
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Case1 背面を囲って利用 N構成
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Case2 前面と背面を囲って利用 N構成
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Case3 背面を囲って利用 2N構成
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